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トイレ

 トイレの学習でルフトは様々な混乱を見せています。毎日が新発見ばかりで勉強になります。
この時期の学習プロセスは実に不思議。聡明さを感じるときもあれば全然頭が働いていない(学習しない)時もあります。


 昨日までルフトを連れた2泊3日の出張に行っていました。イベント中は会場内でクレート待機。休憩時間に遊んだり排泄したり。夜は犬連れのホテルに宿泊。
 車での長旅も含めて、初めてづくしの旅になりました。


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 車ではクレートの中か、人の膝の上に居させましたが、比較的どちらも落ち着いた感じでした。車酔いもせず不安もなく、異常な興奮もないという感じです。
今回はじめて外でのトイレも大小ともに無事体験しました。


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ホテルはフローリングだったので、室内で自由にさせてみましたが、困る破壊活動もなく、与えられたオモチャで遊んでいました。
心配されたトイレですが・・・


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なんと登るのがやっとの段差があるバスルームの隅にトイレスペースを設置したら、自分でよじ登っていってトイレシートの上でおしっこもうんちもしてくれました。
滞在中の失敗は1回くらい。とてもびっくりしました。
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なぜなんでしょう。(笑)


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一方オフィスではサークル内で居間(ビニール)、ベッド(クッション)、トイレと分かれている状態で100%成功していたので、試しに一部ビニールをはがしたら、すぐにそこで失敗をしました。カーペットの感触は今のルフトにとって、ちょっとトイレシートと似すぎているのでしょうね。
足裏感覚とトイレの位置関係がかなり重要そうです。臭いはその次くらいかも。
まずは制限された区域で、足裏ではっきり解るトイレと居間の棲み分けをし、しばらくは配置を変えないことが大事そうです。
さらに、別の部屋に連れて行くときも、そこでサークルを使い区域を制限し、トイレと居間を明確に分けて、別の部屋でのトイレルールもちゃんと教えてあげるのが良さそうです。


夜泣き疳の虫

先日広いジムで成犬たちと遊ばせて以来、ルフトのアドレナリン噴出量は激増してしまったかのように見えます。
その夜はなかなか寝付けず興奮が冷めないようでした。その後も少しいらいらしているように見えます。


脳細胞の数は生まれてからおとなになるまで変わらないのに、脳が成長し大きくなっていくのはさまざまな刺激によって神経回路が育つからであること、そしてその成長は16週齢まででほぼ終わってしまうということは科学者から教わりましたが、さて、どんな刺激がよいかとなると悩んでしまいます。


他犬との接触も相手がハイテンションな場合、やはりかなりのアドレナリンが噴出する、つまりストレスレベルが高い状態になるわけで、このアドレナリン、闘争か逃避のホルモンと言う位でルフトのテンションも急上昇してしまいます。狩り(捕食)か危機回避の本能が刺激されてしまうんですね。


このままでは賢いけれど情緒不安定な犬になってしまうおそれがあります。そこで、これからは少し落ち着いた刺激を中心に提供していきたいと思います。具体的には臭いを中心に様々なもの、場所をじっくりチェックさせるというやり方です。カーミングシグナルで有名なテューリッド・ルガースがインベスティゲーション(調査)と呼んでいるやつです。


アメリカではワクチン終了前から外界の刺激を与えることを奨励する獣医師が増えていますが、やはり病気のリスクよりも行動の問題が出るリスクの方が深刻だからでしょう。ルフトは猫インターフェロンのおかげで、通常のワクチンプログラムより感染リスクの少ない状態になっているので、そろそろ徐々に外部の刺激も与えて行きたいと思います。
その際に大切なのはテンションを上げない刺激であること。犬と会わせるなら穏やかで自信に満ちた犬が理想かも知れません。
今のルフトは犬を見るだけでバァ~とアドレナリンが噴出するようです。もし犬と会わせているときに成犬の方のテンションがあがってしまうようなら、まめに呼び戻し、冷静な状態を保つようにしなければです。ルフトもできる限り興奮しないコミュニケーションなり、インベスティゲーションをさせようと思います。


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この時期フレキシブルなパピーはクールにもホットにもなれてしまうようです。

生食

離乳間もないルフトの食餌に生食のフローズンフード(冷凍食)を与えてみました。
BARF理論に基づき一切熱を加えていない肉と骨、そして野菜などをミンチにして冷凍されたフローズンフードは、熱処理による栄養素の破壊もなく、消化吸収も非常に良いところから、特に離乳時には理想的はずだからです。


解凍しルフトの前に食器を置くと、しばらく戸惑っていましたが、やがて少しずつ舐め、そして徐々にしっかりと食べ始めました。3回目くらいになるとだいぶ慣れ、抵抗なく、むしろ喜んで食べるようになりました。


一方ドライフードもふやかすのをやめてドライのまま与えてみましたが、今は上手に食べることができます。


ウンチの状態はドライフードの場合、やはりかなりそのままで出てきます。一見ウンチのようですが、実はまだ柔らかくなったドライフードそのものに近い状態です。そんな具合ですから、放置しておけば迷わず食べてしまいます。
生食の場合はかなり消化された形で、硬めのうんちが出ます。よくドライフードの消化には10時間以上かかるが、生食の消化には1時間位しかかからないといわれています。そのため内蔵の負担が少なくなるそうです。ただし良くも悪くも、すぐおなかがすくようです。


離乳後のパピーには理想的な気がしますが、生食の手作りは面倒なので、しばらくフローズンフードを与えてみようと思います。関節のトラブルやアレルギー性疾患の出にくくなることを願って。


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トイレ

小犬といえばトイレ問題です。ノイの時はかなり苦労してしまったので、ルフトのトイレトレーニングは上手にやりたいと思っています。


まず最初はルフトの居住空間を「寝室」「居間」そして「トイレ」と明確に分け、全体をサークルで囲むところから始めました。
私の所に来る前はステラママさんが、子供たちの居場所全体にトイレシーツを敷いていたので、その延長線で覚えていってもらおうと思いました。


小犬がトイレを認識する場合、おそらく臭いより足裏感覚に頼っていると思われます。つまりトイレシーツの肌触りが排泄と感覚的につながっている(条件付いている)はずですので、私の所では全面トイレシーツからステップアップして「寝室」「にはふかふかマットを、そして「居間」には元々はカーペットなのでその上に透明のビニールシートを敷き、トイレシーツとは全然違う感触のものにしました。
作戦は成功し、来た初日から今まで失敗は皆無で、みごとに毎回トイレシーツの上でおしっこもうんちもしてくれます。
ここまではオッケーですが、広い部屋に出すと、なんの迷いも無くその辺でしてしまいます。つまり外と同じ感覚です。体造りや社会経験のために積極的に広い空間でも動かしたいのですが、あまり失敗を重ねるのも良くないので、この辺で次のステップに向けた工夫が必要になってきました。
そこで今夜は、まず「居間」のビニールシートをはがしてみることにします。カーペットの足裏感覚はトイレシーツと似ているでしょうが、いつもの空間なら「場所でもトイレを認識できるはず。そこで狭い空間の中でまず足裏感覚によるトイレとカーペットの違いを学習してもらおうというわけです。
そして次に広い部屋にサークルを設置し、いつものスペースと似たレイアウトで限定空間の中でのトイレルールを覚えてもらいながら、その空間を徐々に広げていくというプランです。
ちょっと面倒ですが、経験上おそらく広い空間でトイレの場所を覚えてもらうには一番の近道だと思います。そしてその後に屋外でのトイレを覚えてもらおうと思います。



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カーペットの上でトイレを失敗させてしまいました。

外を体験する

昨晩はじめてルフトは外を体験しました。とはいってもドアを開けてテラス部分に出ただけですが、最初はかなり外の空気、特に風に警戒していました。


初めて連れてきたとき、まずサークルの中を探索し、その中なら安心していられるようになって、次にオフィスの中に出したら、しばし固まっていましたが、そこもじきに慣れ、翌日広いジムに出したときにも同様に慣れていきました。ところがそこから外に出ようとしたら外の気配に怖気づいて私については来ませんでした。
このときはそれで終わりにし、翌日再度チャレンジ。今度は誘導を使って頑張ってもらい、どうにかテラス部分を克服。そして今日はかなりスムーズに外に出ることができました。


やはり病気のワクチン以上に行動のワクチン、つまりこの時期の様々な体験は重要な気がします。物を恐れぬ時期(クリティカルピリオド)はそろそろ閉じてきているのでしょうが、やはり1週間後より今日の方がはるかにスムーズに社会体験を吸収出来そうに見うけられます。


脳の80%が出来上がってしまう16週齢までの育て方は、生得的なもの以上に重要な性格形成の要因になっているのかもしれません。ルフトを見ていると、思っていた以上に後天的な学習、(あるいは学習しないこと)が、影響を与えるような気がしてきました。


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広いジム内は3日目ですでに庭となりました。

ルフトは私をどう認識しているか

ルフトくらいの子犬にとって人間はかなり大きい存在です。
単純に換算すれば人間にとっての4~5階建てのビルに相当するわけですから、それが覆いかぶさってきたり、突然3階の高さくらいまで抱きあげられたりするのを想像すれば、かなり怖いはずですね。


今日までのルフトを見ていると、どうも私のことを全体でとらえず、パーツでとらえている気がします。


頭  :兄弟犬のような存在。寝転がって頭を床の高さまで下げると、喜んでアタックしてきます。上に乗ってみたり、噛みついてみたり、かなり嬉しそうです。


足  :親犬のような保護者のスタンスと、動くおもちゃの部分を感じているようです。
広い所で歩くと、足にまとわりついてきますが、椅子に座って足を組んでいると、浮いているつま先にアタックしています。


手  :すでに好きな時といやな時を手に感じているようです。抱きあげられる時もおやつをもらうときもある私の手は、しつけ係りかうるさい時の親犬という感じでしょうか。じゃれて遊ぶことは他の部分ほどはありません。手に関しては常に好きな存在でいてもらうよう気をつけなければと思います。


成長すればやがて(と言っても明日か明後日くらい)、私を全体としてとらえるようになると思いますが、今持っている第一印象は最後まで何らかの影響を残していくでしょう。


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いっちょうまえの「プレイバウ」(遊びを誘う姿勢)で大きな犬を挑発しているところ。

パピーフードを考える

 食餌は難しい問題です。ルフトは迎えに行く日まで離乳食だけではなく母乳ももらっていました。こちらに来て母乳はなくなりましたが、もう離乳食もやめてもいいのかなと思います。


 食事の回数は最近の考えでは4~5回でもよいくらい。回数を多めにと言われています。通常食べられるだけ与えようというのが風潮かもしれません。大きく育てる、そんな感じでしょうか。
 一方で過剰なカロリー摂取、特に炭水化物や植物性のタンパク質に警鐘を鳴らす専門家もいます。科学者であるレイ・コピンジャー博士や生食(BARF)のスペシャリストであるイアン・ビリングハースト獣医師は、股関節形成不全のなどの骨格の形成不全は上記のことが非常に大きな要因として考えられるという私見をお持ちです。自然本来より早すぎる成長が骨格の異常を生むという説です。


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 いろいろな情報を聞いたうえで、私はこの考えを支持しています。そこでできる限り動物性のタンパク質を重視した、そしてカロリーを与えすぎない食餌を今から与えて行こうと思います。おなかの様子を見ながら徐々に生食も含めて切り替えていきたいと思います。

兄弟犬を演じる

 予想より吸収が早いので、サークルから出し広いジムに放してみました。
 私が離れるとすぐにコンタクトコールが始まります。「こっちに来て~」という信号です。まだ自分からこちらに来ようという発想が生まれてこないようです。

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 距離を短くし、手で誘導しながら自分で歩いてくることを教えてみました。3分後には鳴く代わりに私を追いかける行動が出てきました。でも長い距離を走るのにはまだ慣れていない様子で、よたよたしています。徐々に距離を広げ、ペースを作りながら私を追いかける行動を強化してみます。
 来たら引っ張りっこで遊んだり楽しくなでてあげるわけです。数分後にはしっかりした足取りで10メートルの距離を追いかけてこれるようになりました。ルフトのリズムを意識しながら私が鬼になっての追いかけっこをします。ルフトはとても楽しそうです。捕食や危機回避などの本能に基づく行動は、教えるのではなく引き出してあげれば良いのですね。そしてそれにはドーパミンという物質が脳内で生まれる「内的報酬」が約束されているので、外部からのご褒美はいらないのです。


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 本来、今の時期は特に兄弟同士で取っ組み合いをしながら、捕食本能に基づいた「狩りの練習」をしているべき時ですから、ルフトにもそれを体験させてあげなければなりません。サイズやペースが同じような犬と遊ばせるのもよいのですが、ちょっとリスクがあるので、できるだけ私が兄弟犬になってルフトの視線で引っ張りっこやプロレスをしてあげています。
 犬のリーダーになるためのプログラムではありませんから、遊びの勝ち負けも兄弟犬同士の遊びをシミュレートして、適度に勝ったり負けたりしてみます。
 面白いことに引っ張りっこでルフトを勝たせると、そこでおもちゃを持ってきたりします。もう一度やろうという合図ですね。「今度は君の番」と言っているようです。そこで私が勝ってみます。ルフトはとてもエキサイトして再チャレンジしてきます。


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 ノイを飼い始めた時に私の役割が何なのか非常に悩みました。ノイは約3カ月で来たのですが、そのタイミングでの私の役割は何なのか、当時よくわかっていませんでした。
 今のルフトに必要なのは親犬、兄弟犬、やさしい人間、という3つの役割だと思います。したがって兄弟犬の演技はルフトに合わせて成長していかなければなりません。親犬の演技も本来のモーターパターンに合わせて変化させていくべきでしょう。いっぽう「やさしい人間」の役は、これは素のままで大丈夫だと思います。
 私、やさしいですから(笑)。
 愛情ベースにフェアで穏やかで、ルフトの安全と食事をきちんと提供すること。それが人間としての役割です。

クリティカルピリオド

 この時期、つまりクリティカルピリオドを迎えるまではいやなことに対する受容性が高く、そして回復するのも非常に速いので、叱るようなしつけは効果がないと思えます。
 たとえば鳴くことも、本能で親を呼ぶ「コンタクトコール」のまだ延長線にあるので、これを無視したり叱っても理解できないでしょう。ですから最初は声を出したらすぐ行ってあげること、むしろ鳴きだす前に、人が離れることや一人でいることにちょっとずつ慣らして行ってあげることが大切です。


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 ある特定の時期だけ現れるモーターパターン(本能に基づきプログラムされた自動的な行動)は、特に子犬にいろいろありますが、このコンタクトコールはまさに典型的なもので、もうすぐ消えていくと思われます。



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 最初にルフトに会いに行った時、乳児のモーターパターンである、舌を丸くしておっぱいを吸う行動が、私の指に対しても起きていましたが、これは11日の時点からは全く見せなくなりました。モーターパターンが閉じ、もう舌を丸めることは一生無いのだと思います。
 しかしコンタクトコールに関しては、どこかでそのモーターパターンも閉じるはずですが、離乳と一緒で、そのタイミングを見極め、いわゆる要求ぼえ(学習した結果による行動)に切り替わるタイミングで、無視をしなければまずいわけです。そのタイミングはこの数日のはず。うまく見極めなければです。


 自然とはうまくしたもので、コンタクトコールに関しては親犬にもモーターパターンがあり、乳児のコンタクトコールには自動的に反応して連れ戻すという行動をするそうですが、この親犬のモーターパターンは少し早目に消えていきます。子犬の呼びかけに反応しなくなっていくのです。乳離れのタイミングですね。


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社会化プログラム

 翌日から考えていた社会化プログラムを実践し始めましたが、本当に吸収が早く、逆に刺激が足りないとそれがストレスとなって家具をかじるなどの困った行動が出るので、歯ざわりの良いおもちゃや、様々な足裏感覚、そしてあらゆる臭いを嗅がせてあげます。


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 信頼している獣医さんと相談し、早い時期から多くの人や犬に会う生活をするルフトのためにワクチンのプログラムと、安全性を高める猫インターフェロンの接種をすることになりました。このインターフェロン、あまり知られていませんが人間の場合と異なり副作用がほとんど無い上に、感染予防に非常に効果的であることが実証されているのだそうです。犬インターフェロンというのもありますが、猫インターフェロンが適しているというのも意外な事実でした。


 こうして安全を確保しつつも、「行動のワクチン」ともいえる社会化プログラムを十分に行うことで、社交性のある、そして自信を持った穏やかな犬になっていくことを願っています。


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プロフィール

のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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