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フリースタイルの勘どころ

先日のPAWFECTファンマッチで、ジャッジ席から参加者の演技を見させていただき、招待したWCFO創設者のパティが参加者の演技をどう捉えているかも参考にしながら、フリースタイルの勘どころのようなものを自分なりに考えてみました。

まずこの競技は、かなりボールルームのソシアルダンスやアイススケートの、特にアイスダンスのコンセプトを踏襲しているということ。
ということはアーティスティックポイントの比重が高いということです。
そしてアーティスティックポイントは、服装から始まり、演技者の表情まで重要な評価基準になっているということです。
ですから誘導の手や、コマンド然とした声掛けは全然アーティスティックではなく、良い印象を与えないということを意識する必要があります。

違う言い方をするならば、「犬好きでない人にもきれいに見える」ということが大事なんです。
犬を飼っている人だけがその難しさがわかるというテクニックはあまり評価されません。ましてそれが不完全なものなら、演技に取り入れない方がよいくらいです。


アーティスティックポイントが重要ならば、トリックの難易度を追いすぎないこと。
それよりも完成度を高める方が全然重要です。
未完成なトリックの連発はたくさんの失敗を見せつけているようなものだと思いました。
アーティスティックポイントが重要ならば、一つ一つのトリック以上に、そのつなぎ(トランジション)を大事にすべし、ということ。
トランジションは見せ場となるトリックではないので後回しにされがちですが、流れるような美しさを演出できるのはトランジションあればこそですから、ここは大事にするべきですね。

アーティスティックポイントが重要ならば、誘導は練習中から使わないこと。
誘導というプロンプトは3回以上使えばキューになってしまいますから、引き上げが極めて困難になります。
キューになってもそれを振り付けにもっていけば何とかごまかせると思いがちですが、結局その行動をさせるときにはある一定の法則で手や体を動かさなければならなくなるので、ハンドラーの動きに制約が出てきてしまいます。
穏やかで静かなヴァーバルキューで全ての行動をさせられるようにしておくことが、いろいろな意味で大事だと思いました。


テレビでフィギュアスケートを見ていると、みんな素晴らしい演技なのに、上位に入る人には何か感動を与える雰囲気が感じられ、敗れてしまう人にはそんな雰囲気の弱さを感じます。オーラがないというか・・・・。

人と犬との信頼感がそのペアの自信としてオーラを発するのでしょうか。
フリースタイルで好成績を出すコツが、トリックの難易度やその数でないことだけは確かです。
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現代フリースタイル考

PAWFECTのファンマッチイベントが無事終了しました。
ある意味で仕事のイベントより大変でしたが、参加された皆さんの笑顔とその素晴らしい演技を見せていただけただけでも、やりがいがありました。

私が初めてK9フリースタイルを体験したのは2001年のことでした。

neudance.jpg

あれから8年余り。
いろいろなことが進化していて、今回参加していただいた方々のレベルもずいぶん上がっていました。

世界的にトレーニング方法も進歩しているし、K9フリースタイル自体の捉え方も進化しているようです。
徐々にアイスダンスなどのようなレベルまで上がっていくのでしょうね。

エントラントとしての自分には全く自信がないですが、これからどんどん出てくる新しい方々の活躍がとても楽しみです。
D.I.N.G.O.でもそしてPAWFECTでも、そういった方々をどんどん応援していきたいと思います。

PAWFECTファンマッチ

いよいよPAWFECT主催のファンマッチ開催日が迫ってきました。

委員一同準備に大わらわです。

PAWFECTはポーフェクトと読みます。
肉球のPAWと完全を意味するPERFECTを組み合わせた造語で、しいて言えば「完全なる肉球」といったところでしょうか。我ながら結構お気に入りのネーミングです。

フリースタイルは愛犬と何かをしたい方には本当にお勧めのアクティビティです。
老若男女、大きな犬、小さな犬。若い犬から老犬まで。
それぞれのペアでできることをすればいいと思います。
音楽に合わせて楽しむことが何より大事です。

でもそのためには愛犬との深いコミュニケーションが欠かせません。
結局しつけだろうがドッグスポーツだろうが、あるいは何もしない家庭件だろうが、ベースとなるコミュニケーションには何ら変わりはないからです。

今回のイベントはお仕事ではないので、自分でも運営を楽しむつもりですが、だからこそかえって大変です。仕事のイベントでは持ち出したことがないほどに大量の機材を持ち込みます。
少しでもよい音で音楽を流したい。

自然光の入る会場ですが、よりきれいに見えるようにできるだけ照明も入れたい。
控え室でも様子が見られるように専用のカメラとモニター画面をセットしたい。

記録のDVDもわざわざ群馬からプロのチームに来ていただき、2カメ体制で終日撮影してもらいます。
CATVの取材カメラも入るので、当日はもしかしたらビデオカメラだけで5台入るかもしれません。

そしてスチールカメラは業界の大御所、岩井猛さんにおねがいしました。
きっと素晴らしい写真を撮ってくれると思います。

今回WCFOの創設者であるパティ・ベンターさんを招いて日本初の公認競技も開催することになりました。
WCFOの公式な記録に記載され、ポイントが得られるのでエントラントも真剣になることでしょう。

一方でやっぱり楽しくなければということで順位をつけないエントリークラスと、その上のPAWFECTクラスも開催します。むしろどちらかといえばこちらがメインイベントです。

で、順位はつけませんが参加者の演技をジャッジが評価します。
この評価にはスパイダーチャートを導入しました。
クモの巣状のグラフによってご自身の得意と苦手の傾向が一目でわかるというチャートです。
scoresheet.jpg

まだまだ実験的な試みなので完璧ではないと思いますが、委員たちは頑張って少しでも有意義なイベントにしようと日夜額に汗しています。

参加される皆さんが楽しんでもらえることを願っています。
そしてご興味のある方にはぜひPAWFECTに入会していただき、そして一緒にフリースタイルを健全に広めていくお手伝いをしていただければと思います。
プロフィール

のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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