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ケンから学んだこと

あと1ヶ月ほどでケンが来ます。

いろいろな人から学んできた私ですが、特に問題のある犬のトレーニング、犬同士の社会化プログラムなど、これまであまり習えるチャンスがなかったことで、ケンから学んだことはものすごく大きかったと思います。
特に「陽性強化」とか「ほめて育てるしつけ」などと言われていた時代、攻撃性を見せる問題犬の対処にしっかりした科学的な根拠のあるモチベーショナルトレーニングをこれだけ上手に用いる専門家は日本にはいなかったのではないでしょうか。
行動の理屈を話すのはともかく、理論を実践するには危険も伴い、そしてなにより感情的になりやすい状況で、あくまでも冷静に、科学的に用心深くプログラムを遂行していくのはまさにプロの仕事です。、彼の、飼い主と犬を良い関係に導こうとする姿勢には感動すら覚えます。

問題犬のクラスに関しては、ピア・シルバーニもファイスティ・ファイドという素晴らしいプログラムを持っていますが、個別カウンセリングにより、年間数百頭の問題犬を扱う専門家はケン以外にはいません。

レイ・コピンジャー博士などとも親交が深く、常に学ぶことを忘れず、獣医師である奥様との連携も素晴らしいので、単に学習による問題だけにとどまらず、脳の異常まで的確に判断できる力を持っています。
デルタ協会のインストラクタートレーナーであり、ウルフパークのオオカミをトレーニングすることを認められている唯一の外部の人間でもあります。

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そしてもちろん、問題犬ではないけど他の犬がちょっと苦手、上手なサインを出せない、相手のサインが読めない、なんていうワンちゃんたちに「犬語」を覚える手助けをすることにも、ケンには非凡な才能があります。

大胆にして繊細。知的でワイルド。まじめで陽気。
元ロックミュージシャンで私と同世代。

今回もおそらく奥様が同行してくれると思います。
そしてオフの時間も取ってあるので、いつものように一緒に動物園や水族館に行き、ケンの実況解説を聞きながら動物の行動を見るのが今からとても楽しみです。

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キャンプではそんなケンの片りんを皆様にもご紹介できると思います。
お楽しみに!
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ことば(ほめるってなぁに?)

犬にも「話せばわかる」と信じている方は意外に多いようです。

実際どうなんでしょう?
類人猿の研究でも、そして愛犬とかかわっていても、「ことば」を覚えることに関してはすごいなあといつも思います。

でもここで私たちが勘違いしてはいけない大事なことが、犬は単語を覚えるけど、文法は使えないという事実です。
そして単語は覚えるけど、意味で覚えているのではなく、何かと関連した信号として覚えるのだということです。
食器にフードが入れられる「ザラザラ~」という音は自分の食事を意味します。それと同じように「サンポ」は散歩を意味します。
犬にとっては言語ではなく信号として私たちの発する言葉を学習しているはずです。

しばしば「良くほめて!」とアドバイスするプロがいます。
ここにも言葉の落とし穴がありますね。
褒めるって具体的にはどんなアクションを犬に対してするのでしょう?

1.「イイコ」とか「ヨシヨシ」と声をかける
2.頭をなでる
3.食べ物やおもちゃを与える

そんな順番でしょうか。

さて、犬は「イイコ」という言葉の意味というかニュアンスは理解できないはずです。
ですから生まれてから人と関わったことのない犬や野生動物に、いきなり「イイコ」と言っても結果は明白です。

私たちの愛犬はこれまでに「イイコ」の言葉の後に何が起きたかという経験による学習で「イイコ」は良い結果の待っている信号だと理解しているはずです。

一方で人間のテンションは犬たちにも影響を与えますから、ハイテンションに「イイコ!」と言えば犬のテンションも上がると思います。だからといってさらにいい子にしようと思うわけではなく、たんにテンションが上がるだけですから、いい子で落ち着いていてほしい、なんて思った時には、穏やかに「イイコ」というべきでしょう。

一説によれば300~500くらいの単語は覚えると言われています。
そうなるとついうっかり「話せば通じる」気になってしまいますが、文章を理解しているのでなく、覚えた単語が羅列されていると解釈するようにしないと、科学と感情が入り交ざって犬に要らぬストレスを与えてしまうでしょう。

ケンズキャンプ2009

伝説のサバイバルキャンプ以来毎年来日し、今ではすっかり有名になったケン・マッコートが来月また日本にやってきます。

ケンは報酬(ごほうび)をベースとした動機付けトレーニングで問題行動に対処するノウハウを日本に広めてくれた立役者で、私たちも随分多くのことを学びました。

今でもケンは犬の一瞬のコミュニケーションを鋭く分析するプロ中のプロで、解説を聞いているだけで、どんどん自分の引き出しが豊かになっていくのを感じます。
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ケンに自分の犬を分析してもらえるのはキャンプに参加した人の特権です。あくまでも科学がベースですが、本当に良く当たる占い師に見てもらう感があります。

そんなケンが9月の末にやってきます。
そろそろD.I.N.G.O.のホームページにも情報が載るでしょうが、今度のキャンプは山中湖。そして1泊2日のリーズナブルプライスです。

少しでも多くの方に参加してもらいたいです。

そして日本が大好きなケンは観光も忘れません。
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まちがえなく世界で初めてタロジロにクリックスティックを用いたケン。再開が楽しみです。

テリーさんはやっぱりグレート

久しぶりのテリーさん、以前よりだいぶスマートになっていらしてまずびっくり。
そして知識と情報がずいぶんバージョンアップしているのにも驚きました。

「進化し続ける人、テリー・ライアン」

そんな感じでした。

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通訳を務める石綿とは時々何やら楽しそうに話をしています。何を話しているんでしょう?

テリーさんはいつまでも情熱を枯らすことなく、犬のトレーニングを学び続け、自分自身を進化させていて本当に尊敬します。
いわゆる「燃え尽き症候群」はテリーさんには無縁なんでしょうか?

そして前日から翌日のイベント内容を検証し、資料を作るという、イベントごとにベストを尽くす姿勢も以前と変わりません。

私の恩師であり仲間であるテリーさんにはいつまでもがんばっていただきたいものです。
(といってもそんなにお歳ではありませんが)

さて横浜からはじまり、東京、名古屋、京都、神戸と回った2009年のテリー・ライアンウィークは、とても和やか、かつ有意義な内容に終始しました。
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参加された皆さん、ありがとうございます。
ぜひまた素敵なテリーさんとのイベントを考えていきたいです。

ついに発売開始!The Bamboo Clicker

アメリカで先行販売され、カレン・プライアーが絶賛して下さったTHE BAMBOO CLICKERがついに日本でも販売されることになりました。
もともとは英語の吹き替えバージョンでしたが、今回発売が開始されたのは日本語と英語をメニュー画面から選べるようになっています。

多くの仲間に協力してもらい、長い時間と手間を掛けて完成したTHE BAMBOO CLICKER。
説明は最小限に、とにかくイメージでクリッカーのコツをつかんでいただきたいという願いで作った名作です。
全編「和」のテイストで統一された、エンターテイメント性たっぷりのDVDをぜひご覧になっていただきたいです。

ご購入はD.I.N.G.O.の推奨商品コーナー、最寄のD.I.N.G.O.インストラクター、またはAmazonからお願いします。

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あなたは愛犬に何と呼ばれていますか?

飼い主さんと愛犬との関係をいろいろ見ていると、どうも犬が飼い主さんを呼び捨てにしているような気がする時があります。
これは別に悪い意味じゃなくて、どんなスタンスで付き合っているかだと思うんですが、興味深いです。

「さん」付けはまぁあまりないでしょうが、「ちゃん」付けは多いかも。

そして呼び捨ての場合・・・
これは犬が上に立っていることもあるでしょうが、長年連れ添っている犬だと「まぶだち」な感じがします。

ルフトはどうだろう・・・・・?

「おじちゃん」って感じかな?
「パパ」じゃなさそうかな?
呼び捨てや「くん」付けでは無いと思うし。

わ、わからない・・・・・

まりもちゃん

ノイの妹、まりもちゃんが虹の橋を渡ったそうです。
お母さんのモニカが待っている天国へ。
もちろんノイも先に行っています。

ノイと遊ぶまりもちゃん。
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ノイ(左)と美人のお母さん。
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残念だけど、天国でノイは喜んでいるんだろうなぁ。
会えば本当に良く遊んでいたから。
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ノイを迎えに行った日のこと、昨日のように良く覚えています。
生命力にあふれた子犬たち。
かわいかったなぁ・・・。
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サモエドの女の子はかわいすぎて、私には飼えません。
きっと感情移入しすぎます。

まりもちゃんも永遠のお嬢様のようでした。

ノイが大好きだった女の子、メリーちゃんも忘れられないサモエドです。
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天国でみんな楽しく暮らしているかなぁ。

犬を飼う宿命。
悲しいけど避けて通れない現実。
1万5千年の間繰り返されてきた人と犬のお別れ。

ノイのお兄ちゃんルーディには頑張って長生きしてもらわなくちゃ。
ルーディーに会いたくなってしまいます。

「ちゃんと」コマンド

「ちゃんと」コマンドって知ってますか?
「・・・・てばぁ」コマンドというのもあります。

さらに

「だからぁ」
「いい加減にしなさいっ」

あ、「本当に!」コマンドというのもあります。

普通に言っても聞いてくれないときに、とっても多くの人が使うアディショナル キュー(付け加える合図 -勝手に命名しました)です。

科学的なトレーニングを目指している人も結構使っています。
そして結構これで犬が言うことを聞いてくれます。

なんででしょう?

科学的に解釈するとすれば、どういうことなんでしょう?(笑)

理屈はいくらでもつきますが、きっと犬が雰囲気を読んでいるということでしょうね。
「そろそろやばいな」というさじ加減・・・・


単純に声が大きくなるのも同じですね。
○○ホーン(音の数値)以上になったら言うことを聞こう、と犬が判断しているんだと思います。

こういうのは「コマンドのインフレ」を起こします。
一つの行動に対して出す指示がどんどん増えていきます。
危険ですね。

できるだけ「ちゃんと」コマンドは使わないように気をつけましょう。
また普段から合図は小声で伝える癖をつけておきましょう。そうすれば犬は注意深くあなたの指示を聞いてくれるようになると思います。

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ルフトにも正しい言葉で伝えなくちゃ・・・・。

CLICKRAFT

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クリッカーをとことん極めたい、という思いからCLICKRAFT(クリックラフト)という名称でホームページを用意しています。(URL)

ただなかなかちゃんと作っていけません。

で、公開してしまえばお尻に火が付くかなという思いと、皆様からの情報や、面白い写真や映像をお借りして、ドンドン充実させていけたらなぁと思いつきました。

また「こんな情報が欲しい」というリクエストがありましたら、積極的に取り入れていきたいと思います。

たかがクリッカー、されどクリッカー。
悩むより楽しもうというコンセプトで、どんどん極めていきたいです。

クリッカーの達人Who's Whoみたいな紹介ページも面白いかもですね。

アイデア、協力者、募集中です。

テリー・ライアン

久しぶりにテリーさんが来ます。

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動機付けによる人道的なトレーニングを日本に広めたのも、
インストラクターとはかくあるべき、という模範的なスタイルを身を持って示してくれたのも、
そしてカーミングシグナルのテューリッド・ルガースやTタッチのデビー・ポッツ、そして生食のイアン・ビリングハースト、さらに問題行動専門家のケン・マッコート達を紹介してくれたのも、
みんなテリーさんでした。


プレミア社で販売されている、私の考案したクリックスティックは、テリー・ライアンシグネチャーシリーズとしてテリーさんのサインが入り、解説ブックレットが付いています。
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テリーさんは自分の仕事にとても情熱を持っていて、何度お話を伺っても、常に新しい発見があります。
特に学ぶべきなのは、その姿勢です。

以前はとかく「雲の上の人」的な扱われ方で、なかなか本当の魅力に触れることが難しかったのですが、D.I.N.G.O.ではテリーさんとじっくり話し合い、もっと等身大で日本の愛犬家と交流を深めるという考え方に賛同していただき、以来イベントではいつも身近にいてくださるようになりました。

今回の来日でももちろんそういったテリーさんの魅力を皆さんにお伝えしたいと願っています。特に横浜でのイベントでは懇親会も行います。
書籍では知る由もない、テリーさんの魅力をまじかに見れる唯一のイベントです。

テリー・ライアン ファンデー
8月20日(木) 10:00~16:00(旧13:00~17:00)
■会 場 クラブ・ぺロ

絆造りとルール作り

犬との暮らしで「しつけ」は大変重要な要素であるけれど、人が犬に求めているものには実は2種類あることを忘れてはいけないと思います。

ひとつが絆(きずな)。
人と動物の共生、ヒューマンアニマルボンドという表現もされる部分です。
お互いに信頼しあい、あうんの呼吸で以心伝心、気持ちがわかりあえる状態です。

ここで誤解されるのがアイコンタクト。
犬には本来ずっと相手を見つめるなどという習慣がありません。動物全般でいえば相手を見ているのは警戒しているときか獲物として狙っているときです。

でも人間同士は愛をアイコンタクトで伝え合います。
で、その習慣を犬にも求めます。

それがアイコンタクト。

見つめあうことで絆を確かめたい。
見つめあっている姿は外から見ていても絆が感じられて温かい気持ちになれます。

でもこれも人間の都合です。
教えなければ本来はしないことです。
アイコンタクト=絆 という人側の認識はそろそろ見直されるべきかもしれません。


もうひとつがルール。
人間社会で暮らしていく上での約束事です。
しつけと呼ばれるもののほとんどは、実は人と犬とのルール作りなんです。

ルールを作るのは絆造りとは別の作業です。
そしてここでは行動分析学やら学習理論やら、オペラント条件付けやらレスポンデント条件付けが活躍するわけです。

こういった科学的なトレーニングをするときに大事なのは、学習理論の中に「飼い主」とか「絆」は登場しないということです。
行動の結果報酬が得られるのか、得られないのかということが基本になっていますから、その操作をするものは飼い主である必要はなく、むしろ機械の方がより正確に良い学習を犬に繰り返させることができます。


うちの子はオスワリできます。

と人が言うとき、そこには二つの要素が存在します。

1. オスワリを犬が知っているのか
2. オスワリと言われた時に犬がそれをする理由があるのか

オスワリを覚えていなければ、そもそもオスワリと言われても座ることはできません。
でもちゃんと覚えていてもしてくれない時が多々あります。
それはなぜでしょうか?

大抵ここで般化と弁別という話になって、いろいろな場所で練習することの大切さが説明されます。

そもそもモチベーショナルトレーニングというのは、動機付けによるトレーニングです。
動機がなければ学習しないわけです。

となるとその動機が行動の直後の食べ物なのか、それともそれ以外に何かなのかが重要になります。

オスワリを完全に覚えている犬は、程度の差こそあれ、ちゃんと般化もできるはずです。
家の廊下でできるのなら、教えていなくてもリビングでもオスワリできるでしょう。
そういう犬が外でオスワリできないとしたら、般化と弁別以外にそのわけを探ってみるべきではないでしょうか。

ルールを作る(新しいことを教える)には学習理論を応用することが最適です。そしてこれは飼い主や絆というものとは無関係に進めることができます。

一方で、おやつなしでもいつでもどこでも言ったらやってもらえる関係は絆がベースになければ困難です。
つまり動機付けの「動機」を絆に持っていくプロセスこそがヒューマンアニマルボンドに迫るための一番大事なカギとなっていると私には思えるんです。

さてこの絆。どうやって造るんでしょうか。

ベースは信頼関係です。お互いに約束を破らない、ルールを守る。そういうことが基本です。
ある時はOKなのにある時は駄目。気分によってほめられたり叱られたりする。そういう状況では絆の元になる信頼関係は作りにくいでしょう。

それとコミュニケーション。相互にメッセージが伝わる関係でないと(コミュニケーションギャップ)、信頼関係は作りにくいはずです。
信頼関係は優しさとはイコールではありません。いつも怒っている人、悪さをすると叩く人でも、その行動が一貫しているなら、そこに信頼関係は生まれると思います。

人間側の独りよがりにならない、人と動物との絆を改めて考えてみなくちゃですね。

DELTAガイドラインがAmazonに

私たちの考えを国内外にもっと広めていきたいという思いで、これからもいろいろな本やDVDを作って行こうと思っています。
でも作るのはいいのだけど、どうやって販売するかはちょっと悩みます。いいものを作れば売れる、というわけではないからです。
そこでユーザーのコメントや評価が参照できるAmazonでの販売を行うことにしました。
ついでにアフェリエイトも試してみることにしました。

D.I.N.G.O.の隠れベストセラーで、もう3版も増刷しているDELTAガイドラインは、いまだに犬のプロおよび、プロになることを目指す方にはぜひ見ていただきたい、バイブルのような本です。
アメリカのDELTA協会が4年の歳月と200名以上のプロの協力を得て完成させたこのガイドラインは、もともとはAATやAAAのための犬のトレーナーに向けたDELTAからのメッセージなのです。
少しでも多くの方に見てもらいたいという思いから、D.I.N.G.O.設立時からDELTA協会と提携し、このバイブルの日本語版を制作しています。

そしてD.I.N.G.O.のプロフェッショナル資格を持っていると、DELTA協会のロゴを使用することができるのも、とても意義のあることであり、私たちの名誉になっています。


許可と解放

つくづく犬が人の言っていることを理解するのは大変だなぁと思います。
それは私たちがつい「人の目線で」犬をとらえてしまうからであり、またどうしても「言語に頼る動物」だからだと思います。

トレーニングでとても大事なことに「許可と解放」があります。これも実にあいまいで、これまで私もあまり上手に説明できない事柄でした。

でもここをクリアにしなければ犬は必ず混乱します。
あいまいな態度を取る犬が多いのは私たちにも責任があるのです。

よく「OK]あるいは「よし」という言葉が使われます。
器の前でオスワリさせている犬に「OK」または「よし」と声をかける人は多いですね。
これは「許可」です。

クレートに入れてある犬を出すときも「OK]あるいは「よし」という人、よく見かけます。
これは「解放」の意味で使われていることが多いように思います。もう自由にしていいよという意味です。何かの束縛を与えていて、そこから解き放つ時に用いられる言葉です。

そこで疑問が浮かびます。
「あれ?クレートトレーニングとは、そこにいることを好きにさせるトレーニングではなかったのか?」
だとしたらクレートにいることが好きな犬に解放の合図を出しても、そのまま中に残るのではないでしょうか?
答えはYESです。
正しく解放の合図を理解している犬なら、そしてクレートが好きな犬なら出てきません。
でも人は「OK」と言ったら出てくるものだと信じ込んでいます。その背景にはクレートとは犬を閉じ込めるものという、罪悪感にも似た固定観念があるからでしょう。

ではどうすればよいか。
答えは解放ではなく、「オイデ」と言って呼ぶか、「アウト」という新たなキューをつけて外に出すべきなんです。それだけで犬の混乱が一つ減ります。

もうひとつ。
オスワリをさせる→褒める→おやつをあげる→・・・そこで「OK]あるいは「よし」で開放する・・・・。
これはどうでしょう?
犬はオスワリと言われて座るとご褒美がもらえるわけです。したがって強要されているのではなく、したくてやっている状態です。
そこで「OK]あるいは「よし」と言われたら、できればそのまま座っていたいのではないでしょうか。そして再びおやつをもらいたいのではないでしょうか。

もしも「OK]あるいは「よし」を許可として用いるのなら、この場合、
オスワリをさせる→褒める→おやつを見せる→「OK]あるいは「よし」でオスワリを崩し、食べることを許可する・・・・。
これが正しいんです。

「解放」は得てしておやつが出なくなる合図となります。すると、直前の行動には負の弱化の原理が働きます。つまりこういう「解放」はノーリウォードマーカーです。犬にとって悲しい知らせなんです。
「もう自由にしてやるよ」という意味でしょうが、報酬をベースとしたモチベーショナルトレーニングでは犬を束縛しているわけではないので、犬が自由を求めるケースもあまりないと思います。

どうしても「解放」という言葉には惑わされやすいので、「終了」という考え方で「おしまい」という言葉を使った方が人も犬も誤解しにくいと思います。
「おしまい」にはうれしいニュアンスも悲しいニュアンスも入れません。ただ単に終了です。

私たちは報酬ベースのトレーニングは、それがクリッカ-トレーニングであってもそうでなくても、終わりを告げられるのは犬にとって悲しいことだという事実を忘れないようにしなければなりません。
だから「解放」というのは強制訓練でない限り、あまり使うことのない概念であると考えましょう。

となると「OK」または「よし」はあくまでも許可の合図であり、だとしたら報酬の後に出すものではなく、報酬の前に出すべきであることが明白になります。

そして「OK」または「よし」は、「今欲しいものを自分で手に入れて良い」という意味であることにも注意を払ってください。
時には目の前のおやつより、隣の犬と遊びたかったり、地面のにおいを嗅ぎたかったりします。
そこで正しく「OK」または「よし」の意味を理解している犬なら、今自分が最も欲しいものを手に入れるはずなんです。決して「OK」または「よし」はこのおやつを食べなさい、という意味ではないんですね。

犬の欲しがる報酬を真剣に考えると、それがとても奥深いことに気がつかされます。欲しいものはイコール本能に基づいているから、食べ物だけではないことがその理由です。
ときには安心感が大きなごほうびなんです。
そこで私たちは「今、犬が何を望んでいるのか」を探る必要が出てきます。
おなかが空いているときに撫でられてもあまりうれしくありません。
不安でいっぱいのときは食べ物なんて欲しくありません。欲しいのは安心感なんです。

でも大丈夫。もし犬に正しく「OK」または「よし」という言葉を許可として伝えてあれば、そのとき最も効果的なごほうび(つまり犬が最も欲しいと思っているもの)は、犬が行動で教えてくれますから。


プロフィール

のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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