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明日からタレント犬キャンプ

明日からいよいよタレント犬キャンプを開催します。


犬のトレーニングにもいろいろなジャンルがあります。

いわゆる家庭犬のトレーニング、ショーマナーといわれるドッグショーのトレーニング、訓練競技会、社会の役に立つ盲導犬をはじめとした介助犬トレーニングや災害救助犬、水難救助犬。
フリースタイル、ディスクドッグ、アジリティ、フライボール、ガンドッグ、犬ぞり、ウェイトプル・・・・etc.

さらに言えばイルカのトレーニングからQOLや健康管理を目的とした動物園の動物トレーニングまで、それぞれに経験とこだわりによってトレーニング法も千差万別です。

人も動物も構造的にはそれほどの違いがないといわれる脳の仕組み、記憶のメカニズムをベースに学習理論を展開するなら、求められている行動がはっきりしている場合、トレーニングの理屈そのものはみな共通であるはずです。

どんな動物でも、どんな目的でも、理屈は同じ。

では何が異なるのかといえば、社会性とか、フライトディスタンスとか、運動能力とか、環境とか、そんなことでしょうか。

家庭犬に比べ野生動物は警戒心がかなり強い。

攻撃性は捕食本能か危機回避本能から引き出される。

クリティカルピリオドは種によって異なる。


すべて程度の差だと考えることもできなくはありません。

そして野生動物まで視野に入れて考えれば、シャイな犬、攻撃性を見せる犬であっても、「常識的な」家庭犬の範疇を超えていても、トレーニングの道は見出せると思うのです。


そんなですから、家庭犬のトレーニングとタレント犬のトレーニングの違いは、理論ではなく行動の内容やレベル、そして要求される確実さといった程度です。

本当は、トレーニング自体は妥協点が低くないほど面白いと思います。
行動自体を教えるのはそんなに難しくないから、行動の精度を高めていくことにこそだいご味があります。


さて、タレント犬トレーニング。
締め切りがあり、本番だけちゃんとできればよいという明確なゴールがあって、人道的な範囲で手段を選ばないところが非常に面白いです。
管理と学習も両方使えます。誘導も報酬も、オペラントも古典も、なんでもありです。

犬には優しく接しますが、D.I.N.G.O.のプログラムの中で、唯一「人に厳しい」ジャンルです。(笑)
汗と根性と涙でトレーニングをし、本番に臨みます。
報酬はスクリーンに映る愛犬の雄姿。
やり遂げたという満足感。

参加者の皆さんと一緒に頭を使い、汗を流すことがとっても楽しみです。
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子犬の育て方

このところ、子犬の育成について真剣に考えている。
子犬と言っても16週前後の、いわゆるクリティカルピリオドまでの育て方について。
16週と言えばおよそ4か月齢。脳の成長から見ればそこから先はもはや青少年だから、身体的な成熟度や心の安定性を別とすれば、それほど特別なプログラムを必要としているわけではない。

巷ではよく「子犬は3か月齢までは親兄弟と一緒にいさせるべきだ」と言われている。その間に大切な犬のルールや言葉を学ぶからだと。
一理ある話ではあるが、但し書きが付く。親兄弟がちゃんとしているかどうか。そして正しい学習ができる環境であるか。
3か月齢とはすなわち12週齢。脳が育つ最も大切な時期である。
神経回路シナプスが十分残されるだけの刺激がその環境で提供できるかどうかは、その後の脳の成長に重大な影響を及ぼす。
特に8週齢前後と言われている、怖いという感覚が芽生え始める時期までに人間社会で暮らすためのさまざまな刺激に曝しておけるのか。それによって成長期のストレスレベルが大きく変わってくる。

そこまで考えたプログラムによって、特に生まれてから16週あたりまでの時期を重視した子育てをしているケースがこれまであっただろうか。
せっかくの科学者の研究が人間社会でともに暮らす犬たちの育成にちゃんと反映されているのだろうか。

4か月齢の子犬といえば、まだまだ世間を知らないうぶな存在だと人は思う。
しかし、それまでの経験によって脳の80%は出来上がってしまっているのだ。

これはもう、ほぼ「完成品」であると言ってもよい。
賢くて勇気があり、人の望んでいることを理解できる良い犬になるかどうかは、その時点でもう決まっているといっても過言ではない。

人は犬を飼い始めてから問題に直面して初めてしつけのことを考える。
ペットショップでは健康を優先し、良い犬に育てる部分は飼い主に任せている。
ブリーダーは遺伝的疾患や見た目を重視し、良くても親子の社会的な経験を積ませるにとどまっている。

これからは生まれてから16週齢までの時期を担うプロたちが、もっともっと脳を育てるという意識を持ってほしいと思う。
器がちゃんとしていなければ良い情報を詰め込むことはできないからだ。
タイミングを逃すと同じ学習が何十倍も何百倍も大変になる。

それでも犬が育つのは、それだけ犬が柔軟だから。
ヒトと暮らすことを選んで以来1万5千年もの間、人に気に入ってもらうようデザインまで変えて来た犬たちが、余計なストレスを抱えながらもなんとか人に合わせてきたから。

今16週齢までの脳の育て方を意識したハウツーDVDを制作している。EZ-Puppy Part1だ。
いろいろな形で科学的な子育ての大切さを世の中に広めていけたらと思う。

タレント犬キャンプ

もうすぐD.I.N.G.O.のタレント犬(フィルムドッグ)キャンプが開かれる。
今回は山中湖のラムール・ノアが会場で、ディレクターの愛称「ブッチ」さんもゲストとして参加してもらえるかもしれない。彼は最近では人気テレビドラマ、ROOKIESのADとして頑張っていた。

その時の撮影秘話などが聞けたら面白そう。私たちも映画「いぬばか」の撮影エピソードはたくさん語れる。(笑)
でも本題は私たちが最も好きなタレント犬のトレーニング。

撮影機材も持ち込むので、参加者でショートストーリーを仕上げるところまで行けたら素晴らしい。

専門用語、撮影マナー、仕事の取り方、ベストな状態で撮影してもらうためのコツ、etc.いろんなノウハウを注ぎこみたい。
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動と静

脳の仕組み、記憶のメカニズムを考えると、私たちはもっともっとトレーニングを科学的に見つめなおさなければいけないなぁとつくづく思います。

その最たるものが、教えたいことの混同。

4つのD、つまり距離と時間と環境と難易度を同時にレベルアップしてはいけないという基本はおなじみです。

さらに私がいつも大事にしているのは「新しいことを教えるプログラム」と「教えたことを確実にやってもらうプログラム」を分けて考えること。

新しいことを覚えてもらうときは、クリッカーが大活躍し、それを覚える動機としておやつもバンバン使います。
いっぽう、教えたことをいつでもどこでも着実にやってもらうプログラムは、その動機が目の前のおやつであってはならず、しいて言えば「犬の責任」的なコンセプトが大事になります。
この二つのファクターをキチンと別のプログラムとしてトレーニングしてあげると、犬には最もわかりやすく、したがってストレスも少ない学習を提供してあげることができます。

さて、今回のテーマは、「動と静」ダイナミックとスタティックという、ちょっと工学的なテーマです。
これを思いついてからもうずいぶんになりますが、いまだに世間ではあまり聞かないので、ちょっと一般的な考え方ではないのかもしれませんが、自分の中では非常に重要なファクターと位置付けているものです。

簡単に言ってしまえば、犬に求めているものが動、つまりダイナミックなものなのか、それとも静、つまりスタティックなものなのかによって、トレーニングの考えた方、手法が違ってくるというものです。

ここで大事なのは、「犬に求めているもの」を具体的に、そして明確に定義することです。たとえば「いい子にしていてほしい」というのは最悪の要求です。「いい子」の定義なんて、そのままでは犬には一生わかりませんから。

求めている(最終的な)ゴールが「動き」なのか「静止なのか」それを正しく見分けなければなりません。

たとえば「おいで」。
すみやかに走って来て欲しいけど、これは最終ゴールが正面停座です。ですから動きではなく静止、つまりスタティックな要求です。正面停座するまでのスピードアップはまさに4つのDの時間に当たるもので、同時に教えるのではなく分けて教えるべきプログラムとなります。
ちなみにスピードアップにはクリッカートレーニングで用いられる「シェイピング」の考え方がしっくりします。時間短縮はシェイピングなのです。

ヒールポジションで歩くは、犬にとって行動ですから一見ダイナミックですが、求めている最終ゴールはハンドラーとの相対的に一定した位置関係です。「歩く」という動作はそれを達成するために犬が自らする行動であり、ハンドラーが要求したり教えたりする必要がない部分と捉えます。あくまでも最終ゴールは、たとえば「犬の顔がハンドラーの左足から真横に10cmに常にあること」となるので、その関係だけでいえば、これもスタティックな要求となります。

同様にレトリーブも取って来ることを求めているのではなく、「指定されたものを咥えたままの正面停座」が最終ゴールですからスタティック。それを達成するために犬は対象物に走って行き、それをしっかり咥えて戻ってくる必要がありますが、それは犬が判断することで、スピードアップのシェイピング以外には環境設定だけで犬に判断してもらえる部分です。

意外かもしれませんが、教えたい最終ゴールをそんな風に明確に考えると、本当にダイナミックな要求というのは少ないんです。
レトリーブで最終ゴール手前の一連の行動がよくわからない犬には、そのやり方を教えてあげる必要があるかもしれません。でもそれは最終ゴールという目的を達成するための手段に過ぎず、本来知能の高い動物である犬には判断できる領域だと思います。
それはまるで、「おいで」と言った時に4本の足の運び方をわざわざ犬に教えてあげなくても犬自身が勝手に学び、判断し、動かせることとおんなじです。

教えたいのは最終ゴール。途中のやり方がわからないなら手段も教える必要がありますが、それは別メニューです。同時にやれば犬は混乱し、プロンプトのダークサイドに陥る危険をはらみます。

動と静、今自分が教えたいことが何なのかもう一度見つめなおし、それに最もふさわしいトレーニング法を用いてあげることで、犬の負担は最小限に低減されると思います。
プロフィール

のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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