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そんなの関係ない

どんどん過激になってくるトレーニング理論ですが、さらに続けます。

さて、科学的トレーニングの中心となっているオペラント条件付けですが、そしてその代表格とみなされているクリッカートレーニングですが・・・・。

クリッカートレーニングはオペラント学習のためのものなんでしょうか?
オペラント学習は行動に対しての定義です。
行動とは「死体ではできないこと」と行動分析学では定義されています。
はて、行動とは何でしょう?
オスワリは行動でしょうか?
フセは?

行動の定義にどの程度時間軸が関係しているかによりますが、私自身は以下のように考えています。

・オスワリという姿勢に移行する変化は行動である。
・座った状態を維持していることは行動ではない。
・突き詰めれば家庭犬に求められる、いわゆるハウスマナーに行動はほとんどない。
・したがってハウスマナーにおいてはオペラント学習の出る幕は少ない。

これまでの常識を覆すような大胆な仮説かもしれませんが、そう信じています。

では何か?
それは古典的あるいはレスポンデント学習のようなものなんです。
ほとんどのことはそれで済みます。そしてその方が学習効率は高いはずです。

となると、クリッカーの出る幕はあるのでしょうか?
オペラントの先鋒たるクリッカーなのに?

そこで(私の考える)結論です。

オペラントかレスポンデントか?

そんなの関係ない

クリッカーは単なるポジティブ・ブリッジです。
クリッカーは二次強化子なんです。それ以上でも以下でもありません。

そしてこれも私のこだわりですが、クリッカーはハンドラーに提供可能な唯一といってもいいくらいの嫌子を伴わない好子なのです。
手で与えるおやつを例に取れば、おやつは一時強化子ですが、その出現の仕方に嫌子を伴う可能性があります。人が近づく、手が近づく、アイコンタクトが伴う、etc.
特に野生動物や保護犬などで顕著にそれがわかります。

そんなとき、嫌子を伴わない二次強化子がいかに有効か。

それから、新しいことを犬に教えるとき、特にオスワリとかマテなど、ゴールが行動ではなく状態のもの、これはオペラントから状態強化への移行が伴います。
それでもクリッカーが有効なのは、クリッカーが単なる二次強化子だからです。

ついでに言えばルアーは行動のナビゲーションに用いられます。だから状態の強化には向いていないんですね。

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Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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