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クリッカーのもう一つの可能性

 実は犬のトレーニングとはまったく関係ないのですが、私たちが注目しているクリッカーを用いたTAG ティーチングというものがあります。

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 クリッカーで有名なカレン・プライアーもバックアップしている、このTAG ティーチングの代表者、テレサ・マキオンを今回ようやく日本に招いてセミナーを開催することができました。

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 TAGは「音響ガイダンスを用いたトレーニング」を意味しています。つまりTAGティーチングでは短くシャープな音を用いるのですが、そのためにすでに流通しているクリッカーを使うため、いろいろな意味で誤解が生まれてしまいます。
 そこでクリッカーという言葉は一切用いず、道具はタガー、鳴らすことをタギングと呼ぶことによって差別化を図っています。
 また独自のツールとしてタグレイターというものがあります。

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 これらのツールをどんなふうに用いるのか、なんですが、用途としては対象が人間であることが一番の特徴です。
 そのためにオペラント条件付けの範疇を超え、行動分析学というより、もっと認知学にかかわる領域での意味性、あるいはそれ以上のなにかがあると思います。
 犬のクリッカートレーニングを(正しく)学んで来た者にとっては、むしろそれが足かせになる部分もあるので、TAGティーチングをマスターする際にはそれまでの固定観念を一度すべて捨てることが、かえって近道になるでしょう。

 私が思うにはTAGティーチングの学習プロセスはそろばんに似ています。無意識に指が動くようになれば、暗算ができるようになります。(エアギターならぬエアそろばんですね)
 「情報の刺激を取り入れ、それを分析判断して行動につなげていく学習」をするのではなく、「刺激を自ら生み出し反射によって行動が生まれてくる」。そんなイメージです。

 具体的な説明はとてもここではし切れませんが、さまざまな検証から、それが多くの分野でとても効果を上げていること、何段階かに分かれたTAGティーチャーという資格があって、すでに10カ国で600人以上がその資格をとっていること、そして来年2月から日本及びアジアを対象にD.I.N.G.O.で、TAGティーチング普及のための活動を開始することをお知らせしておきます。

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のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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