興奮と両立しないこと
ひとは良く愛犬に「いい子にしてほしい」と願います。
さていい子ってなんでしょう?
たいていは「○○しないこと」がその答えになります。
曰く、「飛びつかないでほしい」、「吠えないでほしい」、「噛まないでほしい」、「引っ張らないでほしい」。
最近の主流である動物行動分析学を用いた報酬ベースの動機付けトレーニングでは、じつはこの「○○しないこと」を教えるのはあまり得意ではありません。
「何かの行動をすること」を教えるのは得意中の得意ですが、「○○をしない」には行動がないからなんです。
科学的な行動の定義にはいろいろありますが、わかりやすい例として、非定形ではない、そして死体ではできないというのがあります。
「○○しないこと」はこのどちらにもあてはまり、まさに典型的な行動ではないことに入るので、そのままでは行動を教えるためのテクニックは全部使えないからなのです。
では打つ手はないのか?
あります。
ひとつは弱化のプログラムを用いること。
すでにしている困った行動を減らしていく作戦です。
弱化には正の弱化と負の弱化がありますが、人道的には極力負の弱化を用いたいものです。
ただしこれは強化のプログラムではないので、知識と忍耐力は必要でしょう。
そしてもう一つは両立しない行動を教えるという、問題をこちらの土俵に持ち込んだ解決法です。
つまり何かの行動を教えることで、それまで問題となってきた困った行動を同時にはできない状況を作り出し、犬にさせないという作戦です。
たとえば「吠えること と 物を咥えていること」は両立できません。
「引っ張ること と 横について歩くこと」も両立できません。
これはわかりやすく、技術もそれほど要しないのでお勧めのテクニックです。
さて、両立しない行動を教えて解決するテクニックを、行動分析学からは少し離れ、感情面に応用できないか。というのが今回のテーマです。
私が思うに良い犬とは、自信があって冷静である、という気がします。
自信のある犬は問題の自己解決能力が高いと思います。
興奮を自己制御できない。本能に突き動かされると自分が何をしているのかわからなくなる。
そういった状況が、いわゆるアウトオブコントロール、つまり人間からの制御が不能な状態です。
そうしないために、興奮とは両立しない感情を人間が提供してしまう。
いわば感情のコントロールですが、そういう技術を身につけることで、犬のテンションを自在に上げ下げできるようにしておきたいものです。

ルフトは小さい頃から抱っこされることを嫌がらない、むしろ喜ぶように意識して強化しています。
抱っこされた状態で興奮を続けることは困難です。
つまり抱っこしてしまえばある程度興奮を抑えることができます。
また、最近臭いで物を探す練習をしています。
真剣に鼻を使うと犬は人間では及びもつかない能力を発揮します。
そしてそんな時はいつだってとても冷静です。
よく、大興奮している犬にフセを命じて落ち着かせようとしている人を見かけます。
それは熱い石をを急に冷ますような手法に感じます。
感情のコントロールとしては無理があるような気がします。石なら割れてしまうかもしれません。
少なくとも犬の自発的な意思がそこにはありません。
走りたいのに押さえつけられている、そんな感じです。
人間の場合、感情の高ぶりを音楽で癒そうとするなら、静かな曲ではなく、むしろアップテンポなロックなどを聴くほうが落ち着くといわれています。
これはちょっと同毒療法と訳されるホメオパシー、あるいはホリスティックケアを連想させます。
興奮している犬には、この、いわばホリスティックな行動のケアを考えてみてはどうでしょう。
はしゃぐ犬にハイテンションな行動のキューを連発し、外的報酬をしっかり与え続ける。
一緒にテンションを上げ、でもその行動を完全に掌握しておくことから、徐々に、一緒にテンションを下げていく。
そうすることで、無理なく犬の気持ちに自然なコントロールができるようになるのではないでしょうか。
さていい子ってなんでしょう?
たいていは「○○しないこと」がその答えになります。
曰く、「飛びつかないでほしい」、「吠えないでほしい」、「噛まないでほしい」、「引っ張らないでほしい」。
最近の主流である動物行動分析学を用いた報酬ベースの動機付けトレーニングでは、じつはこの「○○しないこと」を教えるのはあまり得意ではありません。
「何かの行動をすること」を教えるのは得意中の得意ですが、「○○をしない」には行動がないからなんです。
科学的な行動の定義にはいろいろありますが、わかりやすい例として、非定形ではない、そして死体ではできないというのがあります。
「○○しないこと」はこのどちらにもあてはまり、まさに典型的な行動ではないことに入るので、そのままでは行動を教えるためのテクニックは全部使えないからなのです。
では打つ手はないのか?
あります。
ひとつは弱化のプログラムを用いること。
すでにしている困った行動を減らしていく作戦です。
弱化には正の弱化と負の弱化がありますが、人道的には極力負の弱化を用いたいものです。
ただしこれは強化のプログラムではないので、知識と忍耐力は必要でしょう。
そしてもう一つは両立しない行動を教えるという、問題をこちらの土俵に持ち込んだ解決法です。
つまり何かの行動を教えることで、それまで問題となってきた困った行動を同時にはできない状況を作り出し、犬にさせないという作戦です。
たとえば「吠えること と 物を咥えていること」は両立できません。
「引っ張ること と 横について歩くこと」も両立できません。
これはわかりやすく、技術もそれほど要しないのでお勧めのテクニックです。
さて、両立しない行動を教えて解決するテクニックを、行動分析学からは少し離れ、感情面に応用できないか。というのが今回のテーマです。
私が思うに良い犬とは、自信があって冷静である、という気がします。
自信のある犬は問題の自己解決能力が高いと思います。
興奮を自己制御できない。本能に突き動かされると自分が何をしているのかわからなくなる。
そういった状況が、いわゆるアウトオブコントロール、つまり人間からの制御が不能な状態です。
そうしないために、興奮とは両立しない感情を人間が提供してしまう。
いわば感情のコントロールですが、そういう技術を身につけることで、犬のテンションを自在に上げ下げできるようにしておきたいものです。

ルフトは小さい頃から抱っこされることを嫌がらない、むしろ喜ぶように意識して強化しています。
抱っこされた状態で興奮を続けることは困難です。
つまり抱っこしてしまえばある程度興奮を抑えることができます。
また、最近臭いで物を探す練習をしています。
真剣に鼻を使うと犬は人間では及びもつかない能力を発揮します。
そしてそんな時はいつだってとても冷静です。
よく、大興奮している犬にフセを命じて落ち着かせようとしている人を見かけます。
それは熱い石をを急に冷ますような手法に感じます。
感情のコントロールとしては無理があるような気がします。石なら割れてしまうかもしれません。
少なくとも犬の自発的な意思がそこにはありません。
走りたいのに押さえつけられている、そんな感じです。
人間の場合、感情の高ぶりを音楽で癒そうとするなら、静かな曲ではなく、むしろアップテンポなロックなどを聴くほうが落ち着くといわれています。
これはちょっと同毒療法と訳されるホメオパシー、あるいはホリスティックケアを連想させます。
興奮している犬には、この、いわばホリスティックな行動のケアを考えてみてはどうでしょう。
はしゃぐ犬にハイテンションな行動のキューを連発し、外的報酬をしっかり与え続ける。
一緒にテンションを上げ、でもその行動を完全に掌握しておくことから、徐々に、一緒にテンションを下げていく。
そうすることで、無理なく犬の気持ちに自然なコントロールができるようになるのではないでしょうか。
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興奮を制御する・・・ルークの課題です。今猫と同じ部屋で、追いかける距離は1m、自分でマットに戻って寝ることが出来ます。私は声かけしません。静かに歩く猫は目で追っても追いかけることをしなくなりつつあります。
最近のルークは目をみはる変化が有ります。
来週は浜松のワンコとお手合わせです。
最近のルークは目をみはる変化が有ります。
来週は浜松のワンコとお手合わせです。
ぐらママさん
大切なのは早く良くなることではなくて、時間がかかっても良い方に向かっていることですね。
ルークは着実に良いほうに向かっているようでうれしい限りです。
あせらずじっくり頑張ってくださいね。私もできるだけの応援はさせていただきます。
ルークは着実に良いほうに向かっているようでうれしい限りです。
あせらずじっくり頑張ってくださいね。私もできるだけの応援はさせていただきます。
“大興奮している犬にフセを命じて落ち着かせようとしている人”まさに私です!!
“走りたいのに押さえつけられている犬”
まさにひなたです!!
両立しない行動を教えるということはよくするのですが、興奮をしている時はキューにも反応をしません。。。
落ち着いていられる環境を見極め、落ち着いている環境を広げていくことをしてきました。
興奮させない!!に徹底してしまった私ですが、、、
自然なコントロールやってみようと思います。
“走りたいのに押さえつけられている犬”
まさにひなたです!!
両立しない行動を教えるということはよくするのですが、興奮をしている時はキューにも反応をしません。。。
落ち着いていられる環境を見極め、落ち着いている環境を広げていくことをしてきました。
興奮させない!!に徹底してしまった私ですが、、、
自然なコントロールやってみようと思います。
太陽さん
ゴールは落ち着いてもらうことなんですが、そのためにはまず同じレベルに歩み寄ってから、一緒にクールダウンしていくほうが確実だと思うんです。
お互いの感情があまりにかけ離れているとコミュニケーションも取れなくなりますものね。
がんばってください。
お互いの感情があまりにかけ離れているとコミュニケーションも取れなくなりますものね。
がんばってください。