幼い子犬たち
青森に行く仕事のついでに札幌まで会いに行きました。母犬のステラはとても穏やかな美人で、はじめて会うのになぜか私の足元で休んでくれました。
子供達はみな健康にスクスクと育っていました。まだまだ幼い子犬たちが母乳を求めて必死で動いていました。ステラはきちんと親の義務を果たし、子犬たちの面倒を見ていました。 ノイの実家、もにもに家でもそうでしたが、個人繁殖のすばらしい点はなんといっても母子共に愛情いっぱいに育てられていることでしょうか。安心できる家族に囲まれて落ち着いた母犬が、子育てをしていること、その子供達に親犬も人間もたっぷり愛情を注いでいることが、情緒の育成に大いに貢献していると思います。
まだ迎え入れるかどうか決める以前にテリー・ライアンさんのパピーブックと私の臭い付きタオルを送らせていただきました。 全く勝手なことなのですが、16週齢までの、特に臭いの刺激が社会化だけではなく、脳の発育そのものに大きな影響を与えるという科学者からの情報をお伝えし、勝手ながらタオルも送らせていただいたわけです。
会いに行くとさっそく子犬たちは私の臭いを嗅ぎに来ます。目や耳よりも早く鼻が発達するので、まず臭いを嗅ぐわけです。そして明らかに私の臭いを識別しています。ステラママさんがちゃんと臭いを嗅がせておいてくださったのです。タオルを送った甲斐がありました。
はじめて会う子犬が私を認識している。その時点で気持ちを固めました。ノイを失ってからあまりにも早い決断で戸惑いもありましたが、おそらくそれは、どれだけ時間が経っても同じ事だと思いました。これはきっとノイの意思なのだ、ノイが私に「この子を迎えなさい」と言っているのだと思えてなりませんでした。 再会を約束し後ろ髪を引かれながらその日は札幌を後にしました。