どれだけ犬にわかりやすいコミュニケーションをとっているか
犬に話しかけるのはいいことです。
ずっと話しかけていると、犬には意味は分かりませんが、安心感が得られると思います。
でも、もしもそこに、時々犬へのキュー(指示)が入っているなら、それは犬にとって迷惑な話です。
雑談だけなのか重要なメッセージが含まれているのか・・・。
メッセージを伝えるのなら、それは相手にとって、もっともわかりやすいメッセージを人間側で心掛けるべきです。
おしゃべりの中にキューが入っていれば、犬はずっと緊張して9割方理解できない言葉を辛抱強く聴き続けるか、それとも中に入っているキューを拾うのはあきらめてしまうでしょう。
ところで犬の名前はどう使うべきでしょう?
犬には個体識別の信号とはなかなか理解できないと思います。
ただ単にその信号の後には自分にかかわる出来事が多いという学習でしょう。
だから名前の後にいいことが多ければ二次強化子的な意味合いになりますが、いやなことが続けば名前イコール警報になってしまいます。
で、名前をどう使うかなんですが、これはずばり「これからキューを出すぞ」という意味であるべきです。
アテンションをとる際に使う合図です。
通常それはアイコンタクトという形で要求することが多いと思いますが、できれば意識をこちらに向ける、という意味に集中したほうがいいと思います。
たとえばタレント犬や犬ぞりのトレーニングでは、名前を呼んだときに意識はこちらに向けてほしいけれども目を見て欲しいわけではないからです。日常生活でもお散歩中などは目は自分の進路に向けて安全を確保させるべきですね。
とはいってもアイコンタクトが欲しいときもあります。競技会やフリースタイルなどでハンドラーとの良い関係をアピールしたい時などです。
実際には信頼し合っていても犬同士は見つめ合いません。チラ見はしますがじっと見つめあうのは威嚇のときだけでしょう。
でもやっぱり見つめて欲しいという時には専用のキューがあると便利です。私は「ミテ」を使いますが、同時に「ツイテ」は横に付くだけ、「ヒール」はアイコンタクトを伴う、とちょっとずつ意識付けしています。
脱線しましたがそんなわけで、これからキューを出すよという時には名前を先に呼ぶことをルールにしましょう。
それだけで犬は分からない言葉の中からキューを探し出す余分なストレスから解放されます。
したがって名前を呼んだ後はわかりやすいキューだけを出し、そしてちゃんとフィードバックを返します。合っているかそうでないかのフィードバックです。
今、台湾からの留学生セナが来ています。
彼女はとても優秀で日本語もかなり理解します。でもしゃべるのは大変なので、日本語で質問された際にもできれば英語で答えたいそうです。
これ、本人には失礼な話だけれども、犬とのコミュニケーションにとても参考になるエピソードです。
犬は私たちのキューを理解できます。でも答えるのは行動によってか、ボディシグナル、あるいはヴォーカリぜーション、つまり吠えることです。
それからいろいろな人がセナに日本語で話しかけているのを聞いていると、中には上手にセナに理解しやすい単語と話し方を選んでいる人がいます。そういう人はきっと犬にもメッセージを伝えるのが上手だと思います。
私も英語の人たちに接するとき、非常に分かりやすい英語を話してくれる人とそうでない人がいて、これは思いやりという話ではなく、「相手に伝わるコミュニケーション」がうまい人とそうでない人の差なんだなぁと思うわけです。
テリーさんはその最たる方です。相手にわかる話し方と言葉を選べる方です。
英語をゆっくり話してください、というと単語をゆっくり発音できる人は上手。そうでない人は単語の発音は普通の速度で、間だけをたっぷりとります。
みなさん是非、犬にもわかりやすいキューやサインを出してあげてくださいね。
それから犬が間違えた行動をしたときについつい「○○じゃなくて」というような非定形の言葉を発してしまう人がいますが、非定形の言葉はおそらく犬には全く分からないでしょう。
むしろ「じゃなくて」は理解できないけど、その前の「○○」なら聞いたことがあるから、さらに間違えた行動を繰り返す可能性があると思います。
正しいフィードバックは、合っていたら「そう」とか「イイコ!」で、間違えていたら「チガウ」とか「アレ?」などです。
ちなみに「ダメ」とか「イケナイ」は、好ましくないとわかっている行動をあえて犬がした場合のメッセージです。それをしてはいけないという意味なので、恒常的なルールです。
一方「チガウ」とか「アレ?」は犬がうっかり間違えたときの、再確認を促すメッセージで、意味を理解した犬はすぐに行動をやり直すようになります。
どんなに愛犬がかわいくても、あるいはかわいいからこそ、私たちは愛犬にストレスフリーなコミュニケーションを提供してあげるべきだと思います。
ずっと話しかけていると、犬には意味は分かりませんが、安心感が得られると思います。
でも、もしもそこに、時々犬へのキュー(指示)が入っているなら、それは犬にとって迷惑な話です。
雑談だけなのか重要なメッセージが含まれているのか・・・。
メッセージを伝えるのなら、それは相手にとって、もっともわかりやすいメッセージを人間側で心掛けるべきです。
おしゃべりの中にキューが入っていれば、犬はずっと緊張して9割方理解できない言葉を辛抱強く聴き続けるか、それとも中に入っているキューを拾うのはあきらめてしまうでしょう。
ところで犬の名前はどう使うべきでしょう?
犬には個体識別の信号とはなかなか理解できないと思います。
ただ単にその信号の後には自分にかかわる出来事が多いという学習でしょう。
だから名前の後にいいことが多ければ二次強化子的な意味合いになりますが、いやなことが続けば名前イコール警報になってしまいます。
で、名前をどう使うかなんですが、これはずばり「これからキューを出すぞ」という意味であるべきです。
アテンションをとる際に使う合図です。
通常それはアイコンタクトという形で要求することが多いと思いますが、できれば意識をこちらに向ける、という意味に集中したほうがいいと思います。
たとえばタレント犬や犬ぞりのトレーニングでは、名前を呼んだときに意識はこちらに向けてほしいけれども目を見て欲しいわけではないからです。日常生活でもお散歩中などは目は自分の進路に向けて安全を確保させるべきですね。
とはいってもアイコンタクトが欲しいときもあります。競技会やフリースタイルなどでハンドラーとの良い関係をアピールしたい時などです。
実際には信頼し合っていても犬同士は見つめ合いません。チラ見はしますがじっと見つめあうのは威嚇のときだけでしょう。
でもやっぱり見つめて欲しいという時には専用のキューがあると便利です。私は「ミテ」を使いますが、同時に「ツイテ」は横に付くだけ、「ヒール」はアイコンタクトを伴う、とちょっとずつ意識付けしています。
脱線しましたがそんなわけで、これからキューを出すよという時には名前を先に呼ぶことをルールにしましょう。
それだけで犬は分からない言葉の中からキューを探し出す余分なストレスから解放されます。
したがって名前を呼んだ後はわかりやすいキューだけを出し、そしてちゃんとフィードバックを返します。合っているかそうでないかのフィードバックです。
今、台湾からの留学生セナが来ています。
彼女はとても優秀で日本語もかなり理解します。でもしゃべるのは大変なので、日本語で質問された際にもできれば英語で答えたいそうです。
これ、本人には失礼な話だけれども、犬とのコミュニケーションにとても参考になるエピソードです。
犬は私たちのキューを理解できます。でも答えるのは行動によってか、ボディシグナル、あるいはヴォーカリぜーション、つまり吠えることです。
それからいろいろな人がセナに日本語で話しかけているのを聞いていると、中には上手にセナに理解しやすい単語と話し方を選んでいる人がいます。そういう人はきっと犬にもメッセージを伝えるのが上手だと思います。
私も英語の人たちに接するとき、非常に分かりやすい英語を話してくれる人とそうでない人がいて、これは思いやりという話ではなく、「相手に伝わるコミュニケーション」がうまい人とそうでない人の差なんだなぁと思うわけです。
テリーさんはその最たる方です。相手にわかる話し方と言葉を選べる方です。
英語をゆっくり話してください、というと単語をゆっくり発音できる人は上手。そうでない人は単語の発音は普通の速度で、間だけをたっぷりとります。
みなさん是非、犬にもわかりやすいキューやサインを出してあげてくださいね。
それから犬が間違えた行動をしたときについつい「○○じゃなくて」というような非定形の言葉を発してしまう人がいますが、非定形の言葉はおそらく犬には全く分からないでしょう。
むしろ「じゃなくて」は理解できないけど、その前の「○○」なら聞いたことがあるから、さらに間違えた行動を繰り返す可能性があると思います。
正しいフィードバックは、合っていたら「そう」とか「イイコ!」で、間違えていたら「チガウ」とか「アレ?」などです。
ちなみに「ダメ」とか「イケナイ」は、好ましくないとわかっている行動をあえて犬がした場合のメッセージです。それをしてはいけないという意味なので、恒常的なルールです。
一方「チガウ」とか「アレ?」は犬がうっかり間違えたときの、再確認を促すメッセージで、意味を理解した犬はすぐに行動をやり直すようになります。
どんなに愛犬がかわいくても、あるいはかわいいからこそ、私たちは愛犬にストレスフリーなコミュニケーションを提供してあげるべきだと思います。
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本当に。。。うなづくことばかりです。(笑)
とくに、外国に来てからコミュニケーションという点で、犬語と外国語を比較することが多くなりました。
えぢままが、外国人とのコミュニケーションから犬への興味に繋がった。。。ということにも、ガッテンします。
ついつい、長い日本語を言ってしまう人多いですよね。(自分のこと、棚にあがっちゃってます)
とくに『◯◯じゃなくて』をいいそうになったら、飲み込まないといけませんね。
とくに、外国に来てからコミュニケーションという点で、犬語と外国語を比較することが多くなりました。
えぢままが、外国人とのコミュニケーションから犬への興味に繋がった。。。ということにも、ガッテンします。
ついつい、長い日本語を言ってしまう人多いですよね。(自分のこと、棚にあがっちゃってます)
とくに『◯◯じゃなくて』をいいそうになったら、飲み込まないといけませんね。
ラナグーままさん
タイでの活動順調に頑張られていますね。
是非一度お伺いしたいです。
コミュニケーションって本当に自分の価値観だけではうまくいかないことを痛感させられますね。
一度言葉を使わないようにして徹底的に犬とコミュニケーションを図る、ということをすれば見えてくるのかも。
そういう意味では言葉の通じない国の人とどれだけ意思の疎通が図れるか。
これは意義ある試練だと思います。
是非一度お伺いしたいです。
コミュニケーションって本当に自分の価値観だけではうまくいかないことを痛感させられますね。
一度言葉を使わないようにして徹底的に犬とコミュニケーションを図る、ということをすれば見えてくるのかも。
そういう意味では言葉の通じない国の人とどれだけ意思の疎通が図れるか。
これは意義ある試練だと思います。