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愛玩犬

日本にはおよそ1200万頭、アメリカには6000万頭の犬が飼われているという。

一般的な犬の飼い方とは一体どんな感じなんだろう。

日本では「番犬(外飼い)」の時代から「愛玩犬(室内飼い)」の時代を経て、「パートナードッグ」という概念に犬との暮らし方が進化してきた。

動物愛護法に定められている「人と動物の共生」、それを表しているのがパートナードッグだ。
親子でも兄弟でもない、パートナー・・・。

犬にも尊敬の念を持ち、真の共生を目指す飼い主は一体どのくらいいるのだろう。

まだまだ地方に行けば「番犬」はたくさんいる。
そして残念ながらいまだにマジョリティは「愛玩犬」なんだと思う。

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愛玩犬とパートナードッグの決定的な違いはコミュニケーションの深さにある。

愛玩犬は文字通り「愛玩する犬」のことだ。
そしてペットという言葉も愛玩動物というニュアンスが濃い。

愛玩犬の飼い主はとても犬を愛している。
まめにトリミングに出し、素敵な洋服を着させるなど、だれにも負けないくらい愛している。

でも、そこにはぬいぐるみを愛玩することとの差異が余り感じられない。

・かわいがる、かわいそうに思う、という感情が100%人間側の気持ちで成り立っている
・種としてのイヌ族の繁栄、などという大きな視点では目の前の犬を見ていない
・相手への真のリスペクトがない
・自分が勉強してまで犬を真剣に理解しようとは思っていないため、占い的な動物コミュニケーションに
 頼りがち

つまり生命尊重も、動物愛護もその価値判断が自分という視点から離れていないのだ。

本当の気持ちを理解しようとしない「愛玩犬愛好家」に飼われている犬を見ると本当にさびしい。
理不尽に叱られることも、むやみに甘やかされることも犬を不幸にする。

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犬と暮らす本当の魅力は相互のコミュニケーションにあると思う。
外見や愛らしいしぐさはその魅力のほんの僅かに過ぎない。

犬を正しく育て、フェアで穏やかな、そして考えることのできるパートナーという存在になったとき、犬と暮らす喜びは最高のものとなる。

そんな犬と長年連れ添い、あ・うんの呼吸で空気を読みあえるようになったら、人だけではなく、間違えなく犬も幸せなはずだ。

一方通行の勘違いした愛情を受け、真のコミュニケーションをあきらめて、ただ飼い主に抱かれている小型犬を見るのは本当にさびしい。

「愛の奴隷」・・・・

できれば見たくない、悲しい犬たち。

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生きている犬にぬいぐるみでいなさい・・と望んでいる愛犬家が一杯!

カーミングの本を40冊以上売って人々に伝えたいのは、犬は感じ、考え、そしてあきらめている。
それじゃー悲しいよ!一緒に暮らす仲間として犬のすばらしさを体感しようよ!って売りまくっています

「考える犬」を教室で体感していただくと皆一様に驚き、涙ぐむ人まで・・・犬は生きている!
って多くの人に伝えたいですね。

ところで50冊売ったら何か?ご褒美ありません????セールスレディーナンバーワン!?より

Re: タイトルなし

シグナルの話は犬を考えるきっかけとしてとても良いですね。
あの本、D.I.N.G.O.出版ではないのが辛いところですが、出版社が何か考えてくれるといいんですが・・・。
でもこれからも布教活動、頑張りましょう!
プロフィール

のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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