感情の罠

人はとかく「自然に」という言葉に弱い。
いわく、
「犬は自然に育てたい」
「エサで釣るのは不自然」
「去勢避妊は自然に反する」

そして自分の犬にもつい「自然な」感情をぶつけてしまう。

たとえば「平等」。
多頭飼いの方に非常に多いが、1頭だけほめたりおやつをあげることに後ろめたさを感じ、1頭を呼んだら他の犬も来た場合に全ての犬におやつあげるようなケース。
他の犬が何かをもらっているのを愛犬が見ていると知ると、思わず自分の犬にもおやつをあげてしまうケース。

たとえば小言。
「何度言ったらわかるの」
「だめだってばぁ」
「フセじゃなくてオスワリ」
「お兄さんなんだから」
「みんなに笑われるでしょ」
etc.

たとえば困った行動の愛らしさに負けること。
無視するべき時にかわいがってしまう
叱るべき時に撫でてしまう

たとえば犬同士仲良く遊んでいるところを見たいから。
ドッグランに怖がっている愛犬を離す
「お友達~」と言いながら自分の犬をほかの犬に無理やり突き合わせる
喧嘩になっている犬を「犬同士のことだから」と放っておく

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人と暮らすことを選んだ愛すべき犬たちにとって、「本来の」「自然な」暮らしとは、人間に合わせて生きていくこと。
だからわからない言葉も必死で理解し、根拠のない罰も受けいれる。

過保護にすれば寄生度が高まり、ますます一人では生きていけない犬になる。
飼い主がいないのがたまらなく不安になる。
そんな犬をかわいいと思い、ますます過保護にする。

犬って生きていくのがたいへんです。
プライドもかなぐり捨てて飼い主に気に入られるよう努力しています。
意味不明な小言も一生懸命聞いています。

コミュニケーションのストレスを最小限にしてあげたいのなら、やはり私たちは相当に勉強しなければなりません。
そして感情垂れ流しのコミュニケーションは慎むべきです。

子供のころ親の仕事で海外に移住し、数年間言葉の通じないつらさを味わいました。
日本語の活字に飢え、図書館で手当たり次第に分厚い本を借りて読み漁りました。
外国語で誰かと話すより、日本語の本を読むほうが幸せでした。

犬もきっと人間と話すのは疲れるんだろうなぁ・・・。
ちゃんと犬語を話せる犬同士だとコミュニケーションも楽しいんだろうなぁ。
犬たちを見ているとつくづくそう思います。

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のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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