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良い犬は自信を持っている

来年1月からオンエアされるCATVの番組制作をお手伝いすることになりました。
J-COMで配信されるインフォマーシャルですが、その中でトレーニングについて少しずつご紹介していく予定です。

で、話の中で「良い犬とは?」というテーマが出たのでお話したのですが、良い犬とはずばり「自信を持った犬」、ということも言えるのではないかと思っています。
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逆にいえば自信のない犬は、守ることに必死です。
自分を守る。食べ物を守る、空間を守る、自分の資源の源である飼い主を守る、そして生活の習慣を守ろうとします。
つまりいつもびくびくしていて、いつも防御の攻撃性を帯びていて、心に余裕がありません。

ではどうすれば犬に自信をつけさせることができるのでしょうか。

ここで間違えてはいけないのは、闘犬のような、野生の攻撃性で自信をつけさせるわけではないということです。
「うちの犬は強い」なんていうのは愚の骨頂です。

そうではなくて、犬の自己解決能力を高めるということなんです。

あらゆる状況に自分で対処できる力を育ててあげることで自信を持てるようになると思います。
自己解決能力は体の健康で言うところの「自己免疫力」と似ています。過保護にすればどちらも低下していきます。失敗を経験しすぎるとあきらめるようになってしまいます。
良いサプリメントが免疫力を高めるように、行動のサプリメントによって自己解決能力を高めていきましょう。

それは例えば電信柱の向こうとこっちでリードが絡まった場合などに、人が絡みをほどかないようにすることから始まります。
じっと待ってあげて、リードの絡みを自分でほどけるよう、導いていきます。
あるいはおもちゃを隠し、自分で発見させることでも自信は付いてきます。最初から難易度をあげすぎないこと。ヒントを出しすぎないこと。ギブアップを経験させないこと。発見したことを一緒に喜ぶこと、などから犬の自信は育めると思います。


それから人との生活の中で、犬が理解できない叱り方をするのは自信を喪失させる大きな原因になります。
人が一貫した、ブレないルールによって犬と接していれば、犬にはして良いことといけないこと、というルールがクリアに理解できるようになります。
そしてルールを理解した犬は自信を持って人と暮らせるようになります。

それがおそらく良い犬(穏やかな家庭犬)の育て方だと思います。

もし、私たちが気まぐれにほめたり叱ったり・・・・、たとえばあるときは吠えられておやつをあげてしまったり、ある時は吠えたことを叱ったりしていたら犬にはルールがわからないと思います。すると、人と接する時にはいつも顔色をうかがいながらビクビクしていなければならなくなります。
あるいは何かをすることをあきらめて、じっとして余生を過ごそうと思ってしまうかもしれません。

生き生きとした眼、何かを期待するうれしそうな笑顔で、しかし穏やかに人のそばにいる犬が最高です。
人が盛り上がれば一緒にテンションをあげられ、人が静かにしていると空気を読んで休んでくれる。
犬を苦手と思う犬に会えば、上手なシグナルを出して相手をリラックスさせ、仲良く遊べる犬とは、時には激しい遊びも節度をもって楽しめる。

人と暮らす中で本当に自信を持った犬というのはそんな感じだと思います。

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のいぱぱ

Author:のいぱぱ
やっぱりサモエドが大好きです。
抜け毛がものすごくても、頑固でマイペースでも・・・。
運命の出会いで一緒に暮らすことになったルフトと、最新の科学的な理論をバックボーンに信頼関係を楽しく築いて行きたいと思います。

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