マテは何に使うのか
私たちは基本「オスワリマテ」や「フセマテ」というキューを使わない。それはなぜか。
犬に出すキュー(行動を促す合図全般のこと)は少しでもシンプルで犬にわかりやすいことが、迷いや判断のミスを減らし、余分なストレスを与えないために大事だと思うので、これまで慣例的に用いられてきたキューもすべてその目的と意味を見直すようにしている。
で、そういう視点で考えると「オスワリ」だけど待たなくて良い時があるのか、「フセ」だけどすぐ立ち上がって良い時があるのか、という疑問が浮かぶ。
ハウスマナー的には前回も書いたように「オスワリ」は行動ではなくその状態の維持を私たちは求めているはずだから、すぐ動いて良い(行動としての)オスワリやフセは基本的に無いと思う。

(ボールを咥えたままのオスワリ)
であれば、わざわざ「オスワリ」にいつも「マテ」を付け足すというのは蛇足ではないだろうか。
犬目線から見れば「オスワリ」と「オスワリマテ」は使っていれば同義語になる。しかし「マテ」という言葉の響きは犬にとって印象的。「オスワリマテ」「フセマテ」と、いろんなキューにこの印象的な「マテ」が付いていることには、混乱こそすれ何の役にも立たない。
本来の「マテ」の意味がぼやけて行ってしまうはずだ。

(「ゴロン」でこの姿勢になりそれを維持する。「ゴロンマテ」とは言わない)
ではいったい「マテ」はいつ使うキューなのだろう?そして厳密にはどんな意味で使うべきなんだろう?
それを私は「今している行動をすぐに止める」という意味で使うようにしている。
拾い食いをしそうな時、道路に飛び出しそうな時。特に犬の命を守るために今している行動をすぐさま止めたい時にこそ「マテ」が活きるようにしたいのだ。
整理すると、「マテ」は行動に対して出すキュー、ということになる。
そしてオスワリやフセは行動ではなく状態である、という考えに基づくと「行動を止めろ」というキューを行動していない時にも出すというのは、まさに犬が混乱する大きな要因に成っている可能性がある。
この辺を正しく理解しているだけで犬へのキューの出し方が変わってくるだろう。そして犬も「マテ」を正しく理解できるようになるはず。
試しに「オイデ」と言って犬がこちらに来る途中に「マテ」と言ってみて欲しい。そこで止まれればかなり理解している。きょとんとしながら歩きよってしまうようなら、「マテ」を正しく理解していないのかもしれない。
人間が出す合図は得てして犬には分かりにくい。
これまで普通に使ってきたキューも犬目線で見つめ直してい見ると色々な矛盾に気が付くと思う。

と、ここまで説明してきてなんだが、自分でもルフトに「オスワリ」「マテ」ということがある。っていうか、結構ある。
あれれ?単なる屁理屈だったのか?
実は「オスワリ」でも「フセ」でもそれを完ぺきに守ってくれるのなら、その際の「マテ」は不要なのだが、そんなレベルまでトレーニングしていないので、時には外部の刺激で動きそうになるわけで、そんな時には「マテ」をかけるのだ。
屁理屈のようだけど、「オスワリマテ」と「オスワリ」「マテ」(間に時間の流れがある)とは全然違うのだ。
これはとても大事な違いだ。
これ、厳密にはオスワリを勝手に解除して動き始めたことに対して「マテ」をかけているのだ。
つまり「オスワリ」は行動ではなく状態。そしてその状態を勝手に解除してしまう時に行動が起きるわけで、その動き始めのごく小さな行動に対して「マテ」をかけるのである。
「今しようとしている解除行動をただちに止めなさい」という意味の「マテ」なのである。
犬に出すキュー(行動を促す合図全般のこと)は少しでもシンプルで犬にわかりやすいことが、迷いや判断のミスを減らし、余分なストレスを与えないために大事だと思うので、これまで慣例的に用いられてきたキューもすべてその目的と意味を見直すようにしている。
で、そういう視点で考えると「オスワリ」だけど待たなくて良い時があるのか、「フセ」だけどすぐ立ち上がって良い時があるのか、という疑問が浮かぶ。
ハウスマナー的には前回も書いたように「オスワリ」は行動ではなくその状態の維持を私たちは求めているはずだから、すぐ動いて良い(行動としての)オスワリやフセは基本的に無いと思う。

(ボールを咥えたままのオスワリ)
であれば、わざわざ「オスワリ」にいつも「マテ」を付け足すというのは蛇足ではないだろうか。
犬目線から見れば「オスワリ」と「オスワリマテ」は使っていれば同義語になる。しかし「マテ」という言葉の響きは犬にとって印象的。「オスワリマテ」「フセマテ」と、いろんなキューにこの印象的な「マテ」が付いていることには、混乱こそすれ何の役にも立たない。
本来の「マテ」の意味がぼやけて行ってしまうはずだ。

(「ゴロン」でこの姿勢になりそれを維持する。「ゴロンマテ」とは言わない)
ではいったい「マテ」はいつ使うキューなのだろう?そして厳密にはどんな意味で使うべきなんだろう?
それを私は「今している行動をすぐに止める」という意味で使うようにしている。
拾い食いをしそうな時、道路に飛び出しそうな時。特に犬の命を守るために今している行動をすぐさま止めたい時にこそ「マテ」が活きるようにしたいのだ。
整理すると、「マテ」は行動に対して出すキュー、ということになる。
そしてオスワリやフセは行動ではなく状態である、という考えに基づくと「行動を止めろ」というキューを行動していない時にも出すというのは、まさに犬が混乱する大きな要因に成っている可能性がある。
この辺を正しく理解しているだけで犬へのキューの出し方が変わってくるだろう。そして犬も「マテ」を正しく理解できるようになるはず。
試しに「オイデ」と言って犬がこちらに来る途中に「マテ」と言ってみて欲しい。そこで止まれればかなり理解している。きょとんとしながら歩きよってしまうようなら、「マテ」を正しく理解していないのかもしれない。
人間が出す合図は得てして犬には分かりにくい。
これまで普通に使ってきたキューも犬目線で見つめ直してい見ると色々な矛盾に気が付くと思う。

と、ここまで説明してきてなんだが、自分でもルフトに「オスワリ」「マテ」ということがある。っていうか、結構ある。
あれれ?単なる屁理屈だったのか?
実は「オスワリ」でも「フセ」でもそれを完ぺきに守ってくれるのなら、その際の「マテ」は不要なのだが、そんなレベルまでトレーニングしていないので、時には外部の刺激で動きそうになるわけで、そんな時には「マテ」をかけるのだ。
屁理屈のようだけど、「オスワリマテ」と「オスワリ」「マテ」(間に時間の流れがある)とは全然違うのだ。
これはとても大事な違いだ。
これ、厳密にはオスワリを勝手に解除して動き始めたことに対して「マテ」をかけているのだ。
つまり「オスワリ」は行動ではなく状態。そしてその状態を勝手に解除してしまう時に行動が起きるわけで、その動き始めのごく小さな行動に対して「マテ」をかけるのである。
「今しようとしている解除行動をただちに止めなさい」という意味の「マテ」なのである。